救助袋

●Hi−スコーダー(認定型式番号ふV−001号)

●斜降式非常用救助袋(認定型式番号ふS−001号)

=構 造=

  1. 袋本体は、その上下間にかかる荷重を展張部材(ポリエステルベルト)4本で保持し(実用新案第874927号)、連続降下時の多人数の負荷荷重及び強風時(風速10m/s)の風力に耐えることができ、展張時、片だるみ、よじれ等の生じないものであります。
  2. 袋本体の底部外面にはナイロン製の無結節網、両側面の下半部には補強布を全長にわたり添設し、高頻度使用による本体布の磨耗又は靴の踵等による不慮の損傷の場合における転落を防止する措置を施してあります。
  3. 袋本体の縫い合せ部は、袋本体の天井部分に設け、降下の際、縫目が磨耗を受けないものであります。
  4. 入口金具は、袋本体の上部にかかる荷重を保持し、設置場所の状況に応じ、直面、側面及び半直面のものを、
    又需要者の指定により180°自由切換金具(特許第618498号)を使用しております。
  5. 下部支持装置は、袋本体の下端と固定環に連結し、袋本体の下部にかかる荷重を保持するに十分な強度を有しております。

=材料特性=

  1. 本体布及び展張部材は、耐候性に富んだポリエステル製の帆布及びベルトでいずれも特殊加工を施し、優れた強度と良好な寸法安全性を有しており、救助袋の長期使用の場合においても袋本体に著しい収縮などの変形を生じないものであります。
  2. 本体布は特殊設計による高巾帆布を用い、軽量で腐食することはなく、油、薬品等の影響も少なく、カビ発生の要素もないが、カビの発生しやすい異物が付着し、これにカビが発生しても生地を損傷することはありません。
  3. 縫糸は、ナイロン縫糸#5を使用し、縫目にかかる荷重を保持することに十分な引張強さ及び引掛け強さを有しております。

=縫製加工=

  1. 縫い合せは、重ね又は合せの幅、厚さに応じた運針及び縫列数を定め、特殊ミシンを使用し、縫糸切れ・縫いはずれ等の少ない良好の仕上りのものであります。
  2. 本体布と展張部材との結合は、本体布に予め織り込んだ青線の位置とし、救助袋を使用したとき、展張部材の伸びが本体布の伸びを越えないよう、
    展張部材及び本体布に所定の間隔にマーキングし、展張部材のマーク長さの部分に、本体布マーク長さの部分を平均にいせ込んであります。
  3. 保護網と袋本体との結合は、底部2本の展張部材を縫い付ける前に、本体布の青線の位置に、保護網をたるみのないようしつけ縫いした後、展張部材と重ねて同時に縫い付けます。